使用コース
特徴
- 2019年度まで東日本で使用されていた「精選・現代文S」、「精選・現代文」や西日本で使用されていた「現代文読解研究」にあたる教材。
- 関西と関東では読解の方針が違っており、前身の『現代文読解研究』は中野師の方針に基づいて作成されていた。
- 現代文学力の基礎固めを目標とした教材で、読解法と解答法を学びつつ、様々な文章に触れることが出来る。
- 基礎といっても、しれっと早稲田の問題も入っていたりする。
- A問題とB問題で構成されており、難易度ではB>Aとなっている。使用コースの多さなどから考えてこのような構成になったのだろう。
- 本教材には現代文(共通テスト対策)、大学別現代文の授業だけではカバーできない部分を補う役割があると考えられる。
- 現代文(共通テスト対策)だけだと演習がマーク問題のみになり、消去法に走りがちになってしまう。設問が本質的に何を問うておりどのような解答プロセスを取るべきなのか、そういう視点をしっかり意識づけるべく、本授業は継続的に実施されているのだと考えることができる。
- 大学別現代文だけだと収録されている文章の量が少ない。触れられるテーマなどが限られてしまい、この演習量だけでは受験生として必要な経験値を十分に身につけることができないように思われる。
- そもそも毎週文章1つのみを演習するような頻度では、現代文力の維持はともかく、向上は厳しいと思われる。読解法や解答法を板につけるためにも、予備知識をつけるためにも、きちんと本教材に取り組み、演習量を増やすことが推奨される。
- 実際、中野芳樹先生は理系であってもこのテキスト(というより記述形式)の復習をキッチリと行いようにと口酸っぱく仰る。
- 師は、「正しい記述解答を書くという作業の理解が、選択式問題への解答法になる」という考えをお持ちである。選択式問題では「書くように選ぶ」ことが重要だとおっしゃる。
- 遅い時期に選択問題形式の解説を行う際にも、「(記述解答を作る要領で解説を行う際に、)『読解研究』とかを切ったりして記述形式の学習を怠ってきた人には分からんやろうけど・・・」という風なことも仰る。