神戸大学 のバックアップ(No.24)


  • 兵庫県に本部を置く日本の国立大学。
  • 略称は「神大(しんだい)」。

概要 Edit

  • 前身母体は、旧三商大(現・一橋大学神戸大学、大阪市立大学)の一つ旧制官立神戸商業大学(神戸経済大学)。
    • ではあるが、経済系志望者以外には、意外と知られていない。
    • 法学部経済学部・経営学部の前身校。
    • 同じく旧制官立高等商業学校であった一橋大学とは兄弟校とも言える。
  • 旧帝大ではないが、一橋大、東工大とともに、「旧帝一工神」として旧帝大並みの扱われ方をされることが多い(7帝1工2商)。

特徴 Edit

  • 大学創立年・・・神戸大学の古のルーツは医学部のルーツである明治2年(1869年)に設立の神戸病院、旧教育学部のルーツである明治7年(1874年)創設の兵庫県師範伝習所などにたどり着くが、これらは必ずしも新制神戸大学の母体でないので、この母体となった神戸経済大学のルーツである旧制神戸高等商業学校の明治35年(1902年)設立をもって神戸大学の設立の起点とすることが、平成2年(1990年)9月に全学合意で決定された。
  • 国立大学であるが、名古屋大学、横浜国立大学と同様に都市名が大学名となっている。
  • 看板学部は、旧神戸商大の後身で、日本初設置の経営学部と旧制官立神戸工業高等専門学校の後身である工学部
    • 旧制官立神戸高等商船学校の流れを汲む神戸商船大学の後身の海洋政策科学部も看板学部である。
  • 看板学部の経営以外に、経済、法学など社会科学系の学問にも力を入れており、研究・就職も非常に高いレベルにある。
  • 現役時代しっかり部活に打ち込みつつ現役合格していく要領のいい人が多い。
    • 逆に言えば、神大志望者は浪人したら京大や阪大を目指す人が多い。
  • 要領よく勉強し遊ぶ、大学生らしい大学生が多い。

学部 Edit

  • 各学部それぞれに旧制前身諸校があり、また、教養部廃止大学院重点化で各「研究科・学部」がかなり独立している。
    • 農学部は唯一旧制学校を前身としない。
    • 医学部・農学部・海事科学部は元々、別の新制大学である。
  • 教養部廃止は本校が嚆矢である(大学設置基準の大綱化)。
  • 学部の統廃合を繰り返し、先進的である反面、歴史・伝統を蔑ろにしているとの批判もある。

教養部(廃止) Edit

  • 旧制姫路高等学校が第二次世界大戦後の学制改革で、一時期「姫路大学」としての単独昇格または京都大学との合併を志向するがいずれも果たせず、新制神戸大学に包括され、同大学教養部および文理学部(現在の神戸大学文学部・神戸大学理学部の前身)となった。
  • 昭和39年に一般教育課程の担当部局として「教養部」が設置された。
    • 御影分校と姫路分校にあった。
  • 1992年、教養部と教育学部を統合改組して国際文化学部と発達科学部を設置。

国際文化学部(廃止) Edit

  • 2017年、発達科学部と国際文化学部を再編統合した国際人間科学部を設置。
  • 国際人間科学部の設置に先立ち大学院も総合人間科学研究科が設置されていたが、国際人間科学部の設置前に再び改組され、国際文化学研究科が設置された。

文理学部(廃止) Edit

  • 旧制姫路高等学校が第二次世界大戦後の学制改革で、一時期「姫路大学」としての単独昇格または京都大学との合併を志向するがいずれも果たせず、新制神戸大学に包括され、同大学教養部および文理学部(現在の神戸大学文学部・神戸大学理学部)の前身となった。
  • 御影分校にあった。

文科 Edit

  • 文理学部文科(現在の文学部)の構想は神戸経済大学予科の教員によって立案されたため、神戸経済大学予科も前身校として位置づけられている。

理科 Edit

文学部 Edit

  • 旧文理学部文学科が独立

教育学部(廃止) Edit

  • 起源は明治7年(1874年)創設の兵庫県師範伝習所
  • 前身は旧制官立兵庫師範学校、旧制官立兵庫青年師範学校

発達科学部(廃止) Edit

  • 2017年、発達科学部と国際文化学部を再編統合した国際人間科学部を設置。
  • 国際人間科学部の設置に先立ち大学院も総合人間科学研究科が設置されていたが、国際人間科学部の設置前に再び改組され、人間発達環境学研究科が設置された。

国際人間科学部 Edit

  • 2017年、国際文化学部と発達科学部を再編統合した国際人間科学部を設置。
  • 国際人間科学部の設置に先立ち、1997年に大学院総合人間科学研究科が設置されていたが、2007年に改組されて大学院国際文化学研究科・人間発達環境学研究科が設置されている。

法学部 Edit

経済学部 Edit

経営学部 Edit

理学部 Edit

医学部 Edit

医学科 Edit

  • 起源は明治2年(1869年)設立の神戸病院であるとされている。
    • これをもって神戸大学の旧制前身諸校のうち最古のものとする見解もある。
  • 直接の前身校は、戦時中の旧制兵庫県立医学専門学校としている。
 
  • 1946年、旧制兵庫県立'医学専門学校が旧制兵庫県立'医科大学に昇格。
  • 1952年2月、旧制兵庫県立医科大学を新制に移行し新制兵庫県立神戸医科大学設立。
    • 進学課程は兵庫県立兵庫農科大学に設置されていた。
  • 国立移管の上、神戸大学に包括されることにより1968年に廃止された。
     
  • 1946(昭和21)年 4月 旧制兵庫県立医科大学の設置認可(初代学長は正路倫之助)。
  • 1951(昭和26)年 3月 旧制兵庫県立医学専門学校、旧制兵庫県立医科大学予科を廃止。
  • 1952(昭和27)年 2月 新制兵庫県立神戸医科大学の設置認可。
  • 1961(昭和36)年 3月 兵庫県立医科大学を廃止。
  • 1964(昭和39)年 4月 兵庫県立神戸医科大学を国立移管し神戸大学医学部を設置。
  • 1968(昭和43)年 3月 兵庫県立神戸医科大学を廃止。

保健学科 Edit

  • 1994年、 神戸大学医療技術短期大学部を改組して医学部保健学科を設置。
     
  • 看護学専攻
    • 講座:基礎看護学、臨床看護学、母性看護学、地域看護学
  • 検査技術科学専攻
    • 講座:基礎検査技術科学、病態解析学
  • 理学療法学専攻
    • 講座:基礎理学療法学、運動・代謝障害理学療法学
  • 作業療法学専攻
    • 講座:基礎作業療法学、身体・精神障害作業療法学
  • 医療基礎学講座 - 各専攻の学生に統合的な基礎教育を行う

工学部 Edit

  • 前身は旧制官立神戸工業専門学校

農学部 Edit

  • 前身は新制兵庫県立兵庫農科大学
    • 農学部は唯一旧制学校を前身としない学部である。
    • 1946年発足の旧制兵庫県立医科大学予科の校地を引き継ぎ、後に神戸医科大学への進学課程設置が設置されたことから、旧制兵庫県立医科大学予科が前身と言えなくもない。
  • 1949年 - 4月 兵庫県立農科大学設立。
  • 1952年 - 4月 兵庫県立兵庫農科大学と改称。
  • 1955年 - 4月 新制兵庫県立神戸医科大学(神戸大学医学部の前身)への進学課程設置。
  • 1964年 - 3月 神戸医大への進学課程廃止。
  • 1966年 - 4月 国立に移管され神戸大学農学部設置の母体となる。
  • 1969年 - 3月 兵庫県立兵庫農科大学廃止。

海洋政策科学部 Edit

  • 2021年 海事科学部を改組し、「海洋政策科学部(仮称)」を新設予定。
  • 前身は神戸商船大学
    • 神戸商船大学は旧制官立神戸高等商船学校高等商船学校神戸分校の流れを汲む(法的には後身校ではない)。
  • 起源は1920年(大正9年)創設の官立神戸高等商船学校(航海科・機関科)に由来する。
    • 東京高等商船学校(現・東京海洋大学)とともに高級船員ならびに海事の専門家養成の双璧として重きをなしてきた学校であった。
  • 戦時中、東京と神戸、および清水の高等商船学校が統合され、官立高等商船学校(清水本校・東京分校・神戸分校)となったが、戦後、神戸高等商船学校跡地に同校の伝統を継承する新制神戸商船大学が再設置された。
  • 神戸商船大学は、2004年に神戸大学に統合され、海事科学部となり、神戸高等商船学校以来の校地は神戸大学深江キャンパスとなった。
  • 2019年7月、神戸大学は船員養成や海洋技術者育成を主眼としていた海事科学部を、2021年4月を目処に新分野の海洋産業(洋上風力発電や海底資源探査)や海洋政策創出に貢献する人材も視野に入れた学部に改組することを発表し、学部名を仮称として「海洋政策科学部」とした。2021年4月に予定通り「海洋政策科学部」が発足した。

キャンパス Edit

六甲台地区 Edit

  • 六甲山の麓にある。
    • ので通学路は激坂である。
  • 同じようなレベルで、なおかつ、街並み、立地が似ている横浜国立大学とよく比べられるが、横国よりは立地は良い。
    • 阪急六甲駅から普通に歩いていける距離である。また神戸の中心地三宮にも電車で5分、大阪にも特急に乗れば30分ほどで着くので、遊びに行くのにも就活にも問題なし。
  • 神戸高商の神戸商大への昇格にあたり校地の移転が計画され、1935年10月に神戸市灘区高羽嘉太夫新田(現・同区六甲台町・六甲台校地)への移転が完了、新校舎竣工式が挙行された。
  • 戦災を免れた六甲台校地は、戦後1946年7月になってGHQにより一部の学舎が接収されるなどしたが、新制神戸大学への移行にあたり本部が設置、法・経・経営3学部の校地として継承され、現在に至っている。
  • 旧制神戸商大時代の建造物としては、本館(現在の神戸大学六甲台本館)・附属図書館・兼松記念館(2代目)・講堂が現存し、現役で使用されると共に国の登録有形文化財に登録されている。

御影分校 Edit

  • 商大(のち経大)予科は、旧御影師範学校(兵庫県師範学校、後の兵庫師範学校)の校舎を仮校舎として使用していたが、1945年6月5日の空襲により仮校舎のほか寄宿舎(学部国維寮、予科思誠寮)、弓道場が全焼した。
    • 焼失後は予科の廃止まで学部校舎(六甲台)を使用した。
  • 御影校舎の跡地は1963年まで新制神戸大学の御影分校として使われた。
    • 後、2004年3月まで神戸市立御影工業高等学校が使用した。御影の跡地は現在、再開発事業により複合商業施設御影クラッセとなっている。

楠地区 Edit

楠キャンパス

  • 使用学部:医学部医学科
  • 使用研究科:医学研究科
  • 使用附属施設:医学部附属病院、医学部附属動物実験施設、医学医療国際交流センター、附属図書館医学分館
  • 最寄り駅は神戸市営地下鉄大倉山駅
  • 所在地は中央区楠町7-5-1
    医学部医学科を指して「楠」ということがある。

旧制兵庫県立医学専門学校は、附属医院(旧・兵庫県立神戸病院)の南隣にあった神戸市立第二高女・女子商業学校の校舎で発足した(現在の神戸市中央区楠町6丁目)。後身の旧制兵庫県立医科大学、新制神戸医科大学神戸大学医学部は楠校地を引き継ぎ、現在に至っている。

西代・松野 Edit

 神戸高等工業学校開校時の校地は神戸市水笠通(西代校舎・現長田区水笠通)に所在しており、新制大学移行まで継承された。1945年3月17日未明の空襲により校舎は土木科棟など一部を除いて全焼、戦後の復興にあたって舞鶴の海軍施設への移転も検討されたが、神戸市から市立第一機械工業学校(旧市立松野実業学校。新制市立神戸工業高校機械科→現在の市立科学技術高校の前身)の校舎を提供され、1946年12月に本部を移転する(松野校舎)などして長田区内に留まった。神戸大学への包括後、2つの校地はしばらく同大学の工学部に継承されたが、ほどなくして各学部キャンパスの六甲台への統合移転が本格化、1961年に工学部の移転が開始され1962年8月までに完了した。なお、焼け残っていた土木科棟は工学部の移転後も雑居ビルとして使用されていたが、阪神・淡路大震災後の区画整理事業のため1999年に解体された。現在、元西代校舎跡地の一角、新長田駅北地区5号緑地に 「神戸高等工業学校発祥之地」碑が設置されている。松野校舎跡地は、前記の市立神戸工高や大和田工業高等学校(のち市立長田工業高校と改称)の校地に使用された。同校移転により、現在はマンション(新長田駅前アーバンコンフォートほか)となっている。

篠山校地 Edit

 1946年発足の旧制兵庫県立医科大学予科は、篠山の旧陸軍歩兵第七十連隊兵舎跡で発足し、1948年3月まで同校地を使用した。

 

 篠山校地は1949年発足の新制兵庫農科大学に引き継がれた。農科大学が神戸大学に統合されたのち篠山校地は廃止され、現在は工場用地になっている。

神戸大学への統合後、農学部キャンパスは1967年10月までに六甲台への移転を完了し現在に至っている。

農大跡地には現在三井ミーハナイト・メタル篠山工場が立てられ、近くの兵庫県総合庁舎側の道路脇に「兵庫農科大学発祥之地」の記念碑が立てられている。

名谷地区 Edit

名谷キャンパス

  • 使用学部:医学部保健学科
  • 使用研究科:保健学研究科
  • 使用付属施設:保健科学図書室など
  • 最寄り駅は神戸市営地下鉄名谷駅
  • 最寄のバス停は、神戸市営バス76系統「友が丘中学校前」
  • 所在地は須磨区友が丘7-10-2

医学部保健学科を指して「名谷」ということがある(読み方はみょうだにである)。

深江地区 Edit

  • 深江キャンパス
  • 使用学部:海事科学部
  • 使用研究科:海事科学研究科
  • 使用付属施設:海事博物館、国際海事教育研究センター、練習船深江丸、附属図書館海事科学分館など
  • 所在地は東灘区深江南町5-1-1
  • 最寄り駅は阪神電鉄深江駅およびJR甲南山手駅

姫路地区(閉鎖) Edit

  • 現在は兵庫県立大学環境人間学部キャンパスになっている。
  • 姫路市新在家に在る兵庫県立大学環境人間学部は、1949年(昭和24年)~1965年(昭和40年)まで神戸大学教養部姫路学舎(分校)でした。
  • 旧制姫路高等学校が新制神戸大学教養部に変わり、1949年~1965年まで神戸大学教養部姫路学舎(分校)でした。
  • 1964年(昭和39年)7月29日閉校式が執り行われ、 1964年(昭和39年)9月には最後の分校生が神戸地区の各専門課程に進んだ。
  • 姫路分校の神戸大学教養部の神戸鶴甲地区への移転後は、兵庫県立姫路短期大学に移管され、現在、兵庫県立大学環境人間学部です。
  • 兵庫県立大学環境人間学部では、旧制姫路高等学校時代、神戸大学姫路分校と使われた本館の一部と講堂が保存されており、本館・講堂・正門周りが昔のまま残っている。

入試 Edit

  • 駿台では難関国立大学に指定されている。
  • 2021年度、駿台では旧・ハイレベルコース廃しに伴い、スーパー神戸大コースが新設された。

概要 Edit

  • 京大や阪大とは違い癖の少ない標準的な良問が出題され、予備校では神大の過去問を演習に薦めることもある。
  • 現代文が極めて鬼畜。
    • あの小泉徹先生に「神戸大の現代文はどうにもならない」とまで言わしめ、師がある種、匙を投げてしまっている程。
    • 国語全体で80分だが、量の多さはさることながら問題文の難易度(≒抽象度)が極めて高く、さらに字数制限も非常にきつい。小泉徹先生曰く「普通に書こうと思ったらもうちょっと字数が欲しい」。
      • が、何が書いてあるか分かれば案外大したことは言ってなかったりする。地味に腹が立つ。
      • 要するに外見が厳ついだけの場合があるということである。無論、そこから内容を汲み取るのが難しいのだが。
      • 京大が「何を書けば良いのかが分からない」なら神戸大は「何を言ってるのか分からない」であろう。
      • 人によっては神戸大の現代文こそ日本で一番難しい、と評することも(上述のように何が言いたいのかすらさっぱりわからず、解答範囲も絞れないため)。
      • ある程度解答する箇所が分かれば、今度はキツイ字数制限というもう一つの難関が待ち受けている。

出身者 Edit

  • 英語科(東日本):山口紹(理学部物理学科中退)
  • 現代文科:桑原聡
  • 古文科:二宮加美(大学院教育学研究科修士課程(国語教育専攻)修了)