過去問 の変更点

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 過去に入試で出題された問題の略称。

*特徴 [#ofd12aa1]
-入試問題の受験生の学力が適切に測れるように、大人数で長時間かけて作られている。
--&color(#000000){&size(16){入試問題は社会的責任が問われやすいと書き込むバカがいるが、社会的責任を取った出題者はいない。};};
-一方で、模擬試験の多くは多忙な予備校講師が少人数かつ短期間で作り上げるものなので、あまり質が良くない。傾向と対策を適切に踏まえきれていなかったりする。
--過去問研究を第一に進めるようおっしゃる講師が多い(というか全員が言っている気がする)。素直に従うべき。
--センター試験の過去問とマーク模試を見比べるとその差は歴然である。
---特に国語、地理などではそれが如実に現れる。
-傾向と対策の研究や慣れるための演習には「過去問」を、演習量の不足分は模擬試験などの予想問題を使うのが普通である。
--とりわけ、センター国語に関しては「過去問のみに絞れ」という講師が駿台はおろか、予備校業界を通して圧倒的に多い。
--しかし、理科基礎などの過去問そのものが少ない科目は模擬試験までやっておく方が良い。
-ただし、資格試験とは異なり、過去問がズバリそのまま再出題されることは少ないので、解答を暗記するのではなく、過去問からエッセンスを抽出して応用できるようになることが必要となる。
--この作業は独学では難しいので、多くの受験生が講習会などを利用する。
-学校にもよるが、出題傾向は変わることもあるので過信は禁物。
--近年の京大英語などが特に有名な事例である。
--過去問慣れし過ぎて、本番での急な傾向の変化に対応できず失敗した、という話も時々聞かれる。
--このため、多くの学校については何十年分も過去問を演習してもあまり意味がないと言うバカもいる。最大でも10年分くらいが目安。
--逆に、出題者側が一般には入手しにくい古い過去問から題材を取って再出題することもあるので、全く意味がないわけでもない。
-過去問の使い方(解くべき量、解き始める時期など)については人によって様々な意見がある。
-和田秀樹氏や佐藤ママが過去問の利用法を書いた受験本を出している。

*過去問集 [#g26640e4]
-過去問を集めた問題集。
-ほとんどが年度別だが、分野別のものもある。
-昔からある代表的な過去問集にいわゆる「赤本」がある。
-以下、詳しくは各項目参照。

**大学入試センター試験 [#gedf6c70]
***教学社 赤本 [#za3d9803]
-教学社が出版している。表紙が赤いためこう呼ばれる。
-センター試験と大学別の過去問を収録している。
-大学別過去問では、有名大学からマイナーな大学まで多数取り揃えている。恐らく全ての受験生がお世話になるだろう。

***代々木ライブラリー 白本 [#he46b3c0]
-代々木ゼミナール系列の代々木ライブラリーが出版して%%いる%%いた。表紙が白いためこう呼ばれる。
-センター試験の過去問しか出版していなかった。
--非売品では東大などの過去問集があった。
--解説が粗略で、赤本や青本ではなくこちらを利用する生徒は少数しかいない。
--代ゼミの事業縮小の影響からか、2014年発売の2015年版を最後に現在は出版されていない。%%実戦問題集の方は細々と出版されている。%%
--白本ではないが、『東大理系数学 入試問題研究』(SAPIX YOZEMI GROUP 東大入試問題研究会 編著 代々木ライブラリー、2014年9月5日)が発売されている。

***河合出版 黒本 [#ec765225]
-河合塾系列の河合出版が出版している。表紙が黒いためこう呼ばれる。
-センター試験の過去問しか出版していない。
--過去には分野別のものも出版されていた。
-大学別過去問は%%意外にも%%出していない。
--オープン模試の過去問を収録した『入試攻略問題集』(紫本)の前身の『直前問題集』(~1985年)『入試予想問題集』(1986~1993年)は、「入試問題編」として近時の過去問も模範解答付きで収録していた。
--『東京大学 数学入試問題72年 [1949〜2020年入試全問題]』(大原仁 著 河合出版、2020年9月12日)が発売された。


***駿台文庫 青本 [#hdfa72cc]
-駿台予備学校系列の駿台文庫が出版している。表紙が青いためこう呼ばれる。
-センター試験と一部の難関大学+駿河台大学の過去問集が出版されている。
-センター試験は5年分前後しか収録しておらず、赤本&黒本に大きく劣る。
-大学別過去問はいわゆる難関大学(+駿河台大学)の物しか発行していない。

***Z会 緑本 [#w45cc3e5]
-Z会系列のZ会出版が出版して%%いる%%いた。表紙が緑色のためこう呼ばれる。
--Z会自身は「グリーン本」と称していた。
-センター試験と難関大学の過去問を出版していた。
-解説がそれなりに詳しく、赤本や青本ではなくこちらを利用する生徒もいた。
-センター過去問は『センター試験過去問英数国』(英数国10年分)と『センター試験過去問オール14(後、オール15)』(全科目3年分)の2種類があった。
--平成26年度を目処に出版を停止した。

***東進 緑本 [#n93b0726]
-東進系列の東進ブックス(ナガセ)が出版。
-2018年発行の2019年度版からセンター過去問とその解答解説を出版。
--数学は2010年、英語は2014年から過去問集は発売されていた。
--教科は国語数学英語で、各本試10年収録。そのため、赤本、黒本に比べてサイズ感が小さく持ち運びしやすい。
--表紙には東進の超人気講師総合監修とあるが具体的な講師は不明である。
--各大学の合格者平均得点や大学生からのアドバイス、正答率などデータ面が詳しい。
--東進の過去問データネットに書かれている解答・解説と何が違うのかという声も聞かれる。
--国語の解説は本文解説をせず、傍線部とその周辺部の要旨から絞るため、関西駿台の方針に最も近いと思われる。

**大学受験 [#w21b5802]
''大学別''
-教学社 『大学入試シリーズ』(赤本)
-日本ドリコム (黄本) 東海地区の大学
-大学通信
-富士コンテム 北海道地区の大学
-駿台文庫 『大学入試完全対策シリーズ』(青本)(東京大学、京都大学、東京工業大学、一橋大学、北海道大学、東北大学、名古屋大学、大阪大学、神戸大学、九州大学、早稲田大学・慶應義塾大学の主要学部、駿河台大学)
-Z会 (緑本 / グリーン本)(大学別のものは絶版 大学別科目別のものが販売される。)
-東京出版 『入試の軌跡』(東京大学、京都大学、私大医学部(慶應義塾大学、東京慈恵会医科大学、日本医科大学、順天堂大学)の数学)
-角川書店 『東大英語リスニング』『東大数学問題集』『東大古典問題集』『東大物理問題集』『東大化学問題集』(東京大学の英語(リスニング)・数学・古典・物理・化学 鉄緑会が作成)
***赤本 [#o6e10cf7]
-教学社 『大学入試シリーズ』(赤本)

***青本 [#u73d106d]
-駿台文庫 『大学入試完全対策シリーズ』(青本)(東京大学、京都大学、東京工業大学、一橋大学、北海道大学、東北大学、名古屋大学、大阪大学、神戸大学、九州大学、早稲田大学・慶應義塾大学の主要学部、駿河台大学)

***緑本 [#u4779319]
-Z会 (緑本 / グリーン本)(大学別のものは絶版 大学別科目別のものが販売される。)
-難関大学の大学別の過去問集『入試問題研究』があった。
--Z会自らグリーン本と称していた。

***黄本 [#de8b627a]
-正式名称は『角川パーフェクト過去問シリーズ』。KADOKAWA学習参考書編集部が出版している。
-2020年現在、一般流通ルートで簡単に入手できる難関大学の過去問集はほぼ赤本・青本とこの黄本のみである[要出典]。
-2018年秋から刊行がスタートした新しいシリーズ。現在のところは極めてマイナーな存在であり、赤本・青本の牙城を崩すには至っていない。
--今時らしく某東大生クイズ王やそのYouTubeチャンネルを宣伝に起用しているが、効果は出ているのだろうか。
-センター対策参考書の方の黄色本とは別シリーズだが、同じく表紙が黄色いためこう呼ばれる。
--角川も広告などで「黄本」という呼称を使っている%%が、「黄色本」の方が明らかに言いやすい%%。
-現在刊行されている学校・学部は少ない(2020年2月現在、早稲田・慶應・明治・法政・同志社・立命館のそれそれ一部の学部のみ)が、今後早慶・GMARCH・関関同立などの学校を中心に種類を増やしていく方針を明らかにしている。
-赤本・青本との差別化のためか、既存の過去問集と大きく異なっている点が多い。
--カラー印刷で色を多用した紙面構成、コピーしやすいB5版印刷、記述解答用紙が巻末に付いている、など。
--かなりカラフルなので若干目がチカチカする。ここで好みが分かれるかもしれない。
-全体的に赤本よりも解答・解説が詳細で質も良いが、収録分量が過去3年分とやや少なめなのが欠点。
--志望度合いや科目の苦手さ具合によっては赤本・青本との併用もアリであろう。
--併願校対策に赤本・青本ではなくこれを用いる生徒もいる。
--少なくとも直前期の併願校対策には非常に良い。
-正攻法と時間短縮用の解法を両方載せたり、大問ごとの難易度や時間配分の目安を掲載しているなど、解説はかなり懇切丁寧である。
--過去問解説の皮を被りつつも一般の受験参考書のような雰囲気がある。
-執筆は駿台・河合塾・東進・代ゼミの講師などが担当している。駿台からは関東の講師が多く参加している。
--執筆している駿台講師は高谷唯人&;先生、鵜飼恵太&;先生、今井愛子&;先生、東大の青本を執筆している廣木俊昭&;先生など多数。

''大学別(特殊)''
-中央教育研究社 教育図書出版部 『入試問題の解き方と出題傾向の分析』
私立大学医学部(青色)
私立大学歯学部(黄緑色)
私立大学薬学部(肌色)
私立大学薬学部推薦入試(桃色)
私立大学獣医学部(灰色)
-体育進学センター 体育大学・体育学部 (タイシンアカホン)
-すいどーばた美術学院 美術大学の過去問題集を作成・販売

''教科別''
-旺文社 『全国大学入試問題正解』
-ベネッセ 『大学入試英語問題の研究』
-学燈社 『国語大学入試問題詳解』
-明治書院 『作者・作品別国語問題総覧』
-『作者・作品別現代国語問題総覧』
-『作者・作品別現代文問題総覧』
-『ジャンル・作品別古文・漢文問題総覧』
-『作者・作品別頻出評論問題総覧』
-『ジャンル・作品別頻出古文問題総覧』
-『ジャンル・作品別頻出漢文問題総覧』
-聖文新社 『数学入試問題詳解』
--『昭和31年~平成6年 全国大学数学入試便覧(全6集)』
---〔第1集〕'56~'66(昭和31~41) ISBN 4792200563
---〔第2集〕'66~'70(昭和41~45) ISBN 4792200571
---〔第3集〕'71~'80(昭和46~55) ISBN 479220058X
---〔第4集〕'81~'84(昭和56~59) ISBN 4792200598
---〔第5集〕'85~'89(昭和60~平成元年) ISBN 4792200601
---〔第6集〕'90~'94(平成2~6) ISBN 479220061X
-くぬぎ出版 『全国大学入試正解集 地学』
-ジェイシー教育研究所
--『全国大学入試問題データベース「Xam (イグザム)」(CD-ROM )』(英語/国語/数学/物理/化学/生物/地学・総合/日本史/世界史/地理/公民)