東進ハイスクール
Sat, 21 Jan 2023 12:54:04 JST (673d)
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吉祥寺に本部を置き、数多くの有名講師を擁する予備校。
株式会社ナガセが運営している。
通称東進。
URL: https://www.toshin.com/
東進wiki: https://toshin.wicurio.com/
概要
- 近年は、規模縮小した代々木ゼミナールに替わり、三大予備校に数えられることもある。
- 1971年(昭和46年)3月 - 永瀬昭幸が東京大学在学中に、弟の永瀬昭典と共に、東京都三鷹市で「ナガセ進学教室」を開講。
- 1976年(昭和51年)5月10日 - 「ナガセ進学教室」を母体に東京都武蔵野市御殿山で株式会社ナガセを設立。
- 1978年(昭和53年)1月 - 株式会社東京カルチャーセンターより「東京進学教室」の営業権を譲り受ける。本店を東京都武蔵野市西久保に移転。
- 1978年(昭和53年)3月 - 永瀬昭幸の実弟である永瀬昭典現ナガセ副社長が「株式会社ナガセ進学センター」開設。
- 1978年(昭和53年)12月 - 東京都武蔵野市吉祥寺南町内に本社を移転「東京進学教室」を「東進スクール」に改称。
- 1985年、進学塾の卒業生から高校生向けにもやってほしいという要望に応えて予備校「東進ハイスクール」を東京・吉祥寺に本部を置きスタートさせる。
- 1992年には通信衛星を使い授業を配信することでフランチャイズ展開を開始(東進衛星予備校)。
- 以降、ビデオ録画した授業をいつでも好きなときに見られる「ビデオオンデマンド(VOD)」という手法を展開。教育・学習塾業界の中で数々のイノベーションを起こすことで事業を成長させてきた。
特徴
- 東進衛星予備校や東大特進コースのイメージが強いためか、現役生専門と勘違いしている人も多いが、校舎によっては高卒生も受講可能である。
- その後、主に現役生を対象とした東進衛星予備校での、スタジオ収録「ビデオオンデマンド(VOD)」の個別視聴がメインとなった。
- 現在は現役生中心となっており、浪人生向けの本科コースを設置する校舎は新宿駅西口(ナガセ西新宿ビル)にある「新宿校大学受験本科」他11校のみとなっている(東進衛星予備校はこの限りでない)。
- 2014年、新宿校大学受験本科で、高卒生対象の生授業も復活した。
- コンビニなどと同様に校舎を東進衛星予備校としてフランチャイズ展開する。
- CMが話題を呼び、現役東大合格者の3人に1人が東進生らしいが、大半は他塾との掛け持ち。
- もしくは東進以外にほぼ選択肢がない地方の人間。
- 東大特進の特待生以外、普通の衛星予備校からはほとんど受かっていないと、雑誌ネタにもなった。
- 実力講師の講座や郵送添削など、良質な教育サービスを提供している面があるが、ビジネス面の方に本質があるようで、優れた構造で生徒から金を巻き上げることでも有名。上手く活用すれば非常に強力であるが、使い方を間違えるとどえらい目に遭う諸刃の剣である。
また、後に述べるように、基本的に生徒が感じる効率の悪さは一流である。但し特待制度も充実しているので、下位〜中位層から金を吸い取り、超上位層に還元しているとも言える。 - 入学時/12月に、担任との
商談面談の中で年間受講数を決め、雑費込みで代金を先払いする。割引などもあるが、初めはすぐ受講する講座数のみ申し込むのが基本。
講師
- かつての、佐藤忠志先生や荻野文子先生などを嚆矢として、他予備校の人気講師はすぐにスカウトする。
- 関西駿台では数学科の原田知也先生、物理科の後藤舞子先生などが掛け持ちしている。
- なお、合格実績の稼ぎ頭である「東大特進コース」を担当していた、元駿台の化学科鎌田先生や日本史科野島先生など7人もの理科地歴の主力講師陣が学研グループに移籍し、東進を離れることとなり先が危ぶまれていた。
- が、2019年度より、学研グループに移籍していた鎌田真彰氏、橋爪健作氏、村瀬哲史氏が東進に復帰した。
- 2020年1月、駿台生でも使ってしまいがちな
劣悪本『古文単語ゴロゴ』シリーズで有名な板野博行氏が逮捕されたと報道された。
講座
- 東進の講座は、低~高学力層向けのものと、高~超高レベルのみ担当する実力講師(長岡恭史先生、林修先生、苑田尚之先生など)のものの2つに大別して見ることができる。
- 低~高学力層向けの講座は、分野・レベルごとに細分化されて大量に設置されている。
- 各講座は分かりやすさを重視するあまり内容が薄くなっており、学力完成までに大量の受講を必要とする。
- 従って、トータルで見れば他の予備校で対策するより莫大なお金と時間と労力が必要になり、受講ペースも速くしないと受験に間に合わなくなる。
- 但し、苦手を着実に克服していけるというメリットがある。
- 各講座の単価は高めである。20コマ講座(東進の講座の標準形)で税込77000円である。
- 各講座には視聴期限(10ヶ月)が設けられている。ダラダラ受けることはできず、復習で映像を見返す可能性も考えると、週1回以上のペースでの受講が推奨される。
- 他の予備校と違い、東進は1講座だけでは科目学習が完結しない。分野ごと、レベルごとに講座が分けられていたり、シリーズ化されていたりするので、学力完成までに大量の受講を要する。トータルの金額はエグくなる。
- 講座の中途解約には多額の手数料が取られる。受講終了済みの講座も受講開始していない講座も含めて、全講座一括で解約する必要があり、1講座につき1万円以上取られる。
- また、返金額としては、上記の手数料を差し引いた上で未視聴のコマ数分のみが払い戻される。ただし、受講のペースを速めている者が多いので、返金は少額になりがちである。
- 東進に行けば成績が上がるかのように謳うのが非常に上手い。
- 例えば、学力は普通基礎力の充実を前提に指数関数的に伸びるのに、統計データの平均化により得点の一次関数的な伸びを演出したり、特定データのみのピックアップにより過剰な学習効果を演出したりする。
- また、向上得点という独自の指標を導入している。
- 更に、東大合格者数の伸びを示したグラフを3次元にし、斜め上から見下ろすような表示にすることで実際の伸びを過剰に演出している。
- 反面、トップレベルの東大志望の高校生には「東大特進コース」を提供している。
模擬試験
- 当初は独自主催の模擬試験はなく、他予備校の模試を東進がお金を出して学生に受けさせていた。
- 東進の模試(本番レベル模試)は他の予備校に比べて圧倒的に質が悪い。
- 多頻度、定期実施を重視する会社方針に納得できない実力講師はどんどん作成から離れているようで、復習するなとまで仰ることも。
- 林修先生も降りた。
- この林修先生の降板により、東大模試現代文の評判が著しく下がることとなってしまった。(林修先生が作問しておられた時は「他の科目はともかく、現代文の問題の質は中々良い」として好評だった)
- 東大本番レベル模試の英語に関しては宮崎尊先生が担当しているためかなり質が良い。
校舎
- 先述の通りフランチャイズなので校舎の特徴に偏りが大きい。
職員・スタッフ
- 質問受け(チューター)は理系不在・Fラン大在籍、したがって文系も不在。レベルの低い生徒・チューターが多く集い、互いに良識ある関係が取れずその場・日頃の雰囲気/環境が良くない。極々稀に理系で特定の分野がよくできる人がいる。
- 質問対応が明らかに最低であり、質問に行くとFラン大のチューターが答えを見ながら説明(答えの朗読)を受けることになり、時間の無駄である。
生徒の方が頭が良い上によく考えた上で質問するので当然の結果である。逆に言えば、学生の疑問を一瞬で答えてくれる駿台講師は神である。 - 神戸大医学部の人に聞いても答え朗読マシンと化していた。金儲けしか考えてない人だと例え学歴が良くてもこのような結果になる。
- 実質的には雑談時間となりがちなグループ面談を実施し、学力の低過ぎる人と生産性の低い時間の共有を強要される。
- 自分の学習観が悪い意味で衝撃的に揺らぐ。
- 高速マスターは事実上義務で、事ある毎にいつもいつも催促&注意される。
- 前述の向上点の増え具合が、担当のチューターの給料に反映されている校舎があるらしい。確認テストや高速マスターについてやたら煩いのもこのせいだろうか。
- 縦横の情報共有がイマイチで、事ある毎に何回も何回も同じ事情説明を求められる。
- 生徒への接し方が親身というよりマニュアル対応に近い印象で、「とりあえず聞き役に徹し、相手が喋り終えて満足したところに講座提案をかける」などの心理的方法が取られる。
- 社員は常に営業ノルマ(=生徒の獲得)に追われているようで、溜まった鬱憤が生徒側へと爆発させられがちである。
- 大学生スタッフが次々辞めさせられていき、信頼していた相談相手がいなくなるなど。
- 校舎によって勿論差はあるが、校舎長である社員が
人間として最悪な場合もある。筆者が通っていた校舎長は勤務時間中に30分以上も席を開けているかと思うと、校舎の隣のコンビニで立ち読みをしていることがよくあった。また、保護者を含めた三者面談中に急に席を立ち、車検に出しに出掛けていたこともあった。やはり、人間としておかしい。勿論圧倒的少数派であろうが、そんな校舎も存在する。
- 質問対応が明らかに最低であり、質問に行くとFラン大のチューターが答えを見ながら説明(答えの朗読)を受けることになり、時間の無駄である。
- このような良質でない環境下で早期から学習面で追及され続けると言葉が響かなくなる。有意義な話も素通りしがちで情報が入りづらくなる上、自分で計画を作成する機会が少ないので蓄積もされにくく、受験学習の際は指示待ち人間として、講座や担任から与えられたカリキュラムに従いがちになる。
- これは受験全般に言えることであり、確かに勉強はできるが塾に完全に頼り切ってしまったが故、自分で考えて行動ができない大学生が増えている模様。画期的な発明やノーベル賞がこの先取れないと言われるのはこういうわけである。
- サイトやパンフレットが適切に構造化されておらず、生徒にどのような授業が存在するか公開することもないので情報収集が難しい。実質的に高3の9月頃から担任により情報開示される多量の特別講座の存在にも注意が必要。
その際も授業の存在が明らかにされないものもある。もちろん、これらも例に漏れず単価は高めである。
- つまり、ビジネス面では、学習外サポートの多くが無用の長物に感じられ、受験対策の方法を東進に一本化させるための洗脳のように感じられる場合もある。
- しかし、当の学習面では実力講師の講座や郵送添削など良質なサービスが提供されており、特待生制度で無料受講できたりもする。
- また「東大特進コース」には日本最高レベルの学生が集まる講座もある。
- 利用するならば予め自身の学習計画や塾との付き合い方をしっかり考えておくことを勧める。
出版部門
- 学習参考書として、ナガセから「東進ブックス&;」を出版している。
- 問題集は本番レベル模試と同じく出来は良くない。
- 反面、センター試験対策の問題集である一問一答シリーズや実力講師陣が作成した参考書である名人の授業シリーズは高品質なものが多い。
- 特に「一問一答シリーズ」は駿台生でもセンター試験の授業を切ってこれをやり込む者もいるほど。
- 日本史はかなり酷い。入試問題から引用しているが切り貼りの仕方に問題があり、時代がズレたり、違う解釈で本文が書かれていたりする。一問一答を使っているだけでは気づけないことだからタチが悪い。一問一答で勉強するなと言われる典型例。
- 「名人の授業シリーズ」は基礎中の基礎レベルで躓いている生徒に駿台授業への橋渡しとしてオススメである。
- 元々は「大学受験 有名講師の実況放送シリーズ」として、語学春秋社の「実況中継シリーズ」をタイトル、装丁、紙質までパクっていたが、裁判で負けたために現在のスタイルになった。
- また、東進講師の著書ではないものの、高校生向けの英文法書『一億人の英文法』も出版されており、こちらも非常に評価が高い。
- 正直、東進の授業を受けるぐらいならこちらの東進ブックスを買ってやり込む方が経済的にも時間的にもよほど良いと言う人もいる。しかし、苑田尚之師だけは参考書を出しておられないので残念である。
もう廃止されるのにセンター試験の過去問集も本格的に出版し始めた。
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- 四谷大塚を傘下に収めている。
- (株)早稲田塾をグループ会社化している。