大阪大学 のバックアップ(No.28)


  • 大阪にある日本の国立大学。旧帝国大学の一つ。
  • 略称は「阪大(はんだい)」。

概要 Edit

  • 旧帝大の一つで、東大・京大に次ぐとされる大学である。
  • 入試難易度においては、いわゆる「四大学連合」の後塵を拝している(理学・工学は東京工業大学、社会科学系は一橋大学、外国語は東京外国語大学、医学・歯学は東京医科歯科大学の方がハイレベル)。
  • 2007年に大阪外国語大学を吸収し、国立大学最多の学生数を誇る大学となった。

特徴 Edit

  • 東大・京大に次ぐ総合国立大学と言えば大阪大学のイメージが強い。理系だけ言えば名大、東北大といい勝負をしている。
  • 全国的な知名度は意外に低い。
    • 関西以外で「阪大卒」と言っても反応が薄い。
    • 大阪府内でも2000年代初期の頃は街ゆく人に「大阪の大学といえば?」とインタビューすると「関西大学!」と答える人が多く「大阪大学は地味。つまらない。」などと散々な言われようだった(マスコミの印象操作によるものなのであまり気にする必要はない)。
  • 一番の花形学部は、今も昔も変わらず、緒方洪庵(江戸時代の蘭方医)の「適塾」を起源とする医学部である。
    • 工学系統も非常に力を入れており、何と学部が工学部と基礎工学部の2学部ある。
    • 工学部と基礎工学部があるせいかどの旧帝大よりも圧倒的に男子が多い。通称おとこうがくぶ、キショ工学部
    • マツコアンドロイドを作るなど、工学としての実力は一流。

学部 Edit

  • メジャーな学部のほとんどが揃っている大学である。なぜか農学部だけない。
    • 大学非公認サークルの「阪大農学部」(2016年春頃創部)は存在する。
  • 花形は、緒方洪庵の適塾の流れを汲む医学部、ものづくりの街大阪ということで?(旧三工大の大阪工業大学を前身とする)工学部、そして、AIなどの研究で注目されている基礎工学部である。
  • 京都大学同様、教養部廃止(大学設置基準の大綱化)と大学院重点化で各「大学院研究科・学部」がかなり独立している。

教養部(廃止) Edit

  • 旧制官立大阪高等学校(1921年、大阪天王寺に設立)と旧制大阪府立浪速高等学校(1926年、大阪豊中に設立)が、ともに1950年に廃校となり、新制大阪大学に包括され、それぞれ、一般教養部南校、一般教養部北校となった。
  • 1957年6月 - 一般教養部教養部に改称。
  • 1994年3月 - 教養部を廃止。
    • 教養部解体、分属というのに一番反対だったのは文学部だった。

大学教育実践センター Edit

文学部 Edit

人間科学部 Edit

  • 1972年5月 - 文学部から分離設置。

法学部 Edit

経済学部 Edit

外国語学部 Edit

理学部 Edit

  • 前身は塩見理化学研究所

医学部 Edit

医学科 Edit

  • 源流は天保9年(1838年)に緒方洪庵が開いた蘭学塾・適塾
    • 佐藤泰然が江戸・両国薬研堀に開いた蘭方医学塾「和田塾」(現・順天堂大学医学部)と並び、現存する医学部としては日本最古
    • 嘉永2年(1849年)11月7日に大坂古手町(道修町)に(大坂)除痘館を開設し種痘事業を始め、安政5年(1858年)には大坂東町奉行より日本で最初の官許を得た。
  • 直接の前身校は、旧制(府立)大阪医科大学
    • 1880年設立の府立大阪医学校が、1915年専門学校令による大学を称し開学(1919年に五月公布の大学令の最初の適用を受けて旧制大学に昇格)。
    • 1931年の大阪帝国大学設立に際して吸収され、その医学部の構成母体となった。
    • 同じく旧制公立医科大学だった名古屋や熊本とは異なり、旧制官立医科大学だった時期はない。

保健学科 Edit

  • 前身の一つは大阪医科大学予科
  • 1967年6月 - 大阪大学医療技術短期大学部開学。
  • 1993年4月 - 医学部保健学科設置。
  • 1996年3月31日 - 医療技術短期大学部を閉学。

歯学部 Edit

薬学部 Edit

工学部 Edit

  • 1933年に、1896年に大阪工業学校として設立された歴史ある大阪工業大学工学部として加わった。
  • 5つの学科に分野をわけ、学科ごとに定員枠を設けて入試を実施している。

基礎工学部 Edit

 
  • 直訳すると「工学科学部」で意味的には「理工学部」に近い。

言語文化部 Edit

  • 昭和49(1974)年に設置された。

健康体育部 Edit

  • 昭和56(1981)年に設置された。

大学院 Edit

言語文化研究科 Edit

  • 平成元 (1989) 年 4 月大阪大学言語文化部を基礎として言語文化学 1 専攻の修士課程で発足し、その後、学年進行にともない、平成 3 (1991) 年 4 月に博士課程が設置された。人文科学・社会科学・自然科学のいずれの分野からでも人材を受け入れ、それぞれの専門を基礎としながら、国際化・情報化社会の発展を推進していくことのできる、学際的な研究・教育の体系を築くことを目的としている。この分野の研究科としては全国で初めての大学院独立研究科である。
  • 平成 3 (1991) 年には教官・学生をメンバーとする大阪大学言語文化学会が結成され、平成 4 (1992) 年 3 月より学会誌の刊行が開始された。そして、平成 6 (1994) 年 3 月、本研究科は新研究科棟の完成とともに、博士課程第1期生を送り出した。平成12(2000)年からは共同研究プロジェクトが始まり、院生をもまじえた活発な共同研究が継続されて毎年10を越えるプロジェクトの研究報告が刊行されている。
  • 平成17(2005)年4月には研究科発足当時からの念願であった再編拡充が言語文化部の発展的解消により実現し、新設2講座を含む7基幹講座の体制で再出発することになった。
  • 平成19(2007)年10月には、大阪大学と大阪外国語大学との統合に伴い、言語文化研究科は「言語文化学専攻」を「言語文化専攻」と名称変更し、講座再編をおこなうとともに、「言語社会専攻」を新設して、2専攻となった。
  • 平成24(2012)年4月には、世界言語研究センターとの組織統合により、言語文化研究科は「言語文化専攻」「言語社会専攻」と並んで「日本語・日本文化専攻」を新設し、3専攻となった。

キャンパス Edit

住吉校地 Edit

  • 旧制大阪高等学校校地。
  • 大阪府東成郡天王寺村山(1925年に大阪市に合併され住吉区に編入されたのち現・阿倍野区)。
  • 新制大学への移行まで存続し、校地・校舎大阪大学一般教養部南校に継承された。
  • 1960年同・北校(旧制浪速高等学校の旧校地)に統合移転されたため廃止、1962年には跡地に日本住宅公団によって「公団阪南団地」(後・UR都市機構阪南団地)が建設された。
    • 跡地には「青春の像」、大高跡碑「大阪高等学校のあと」などのモニュメントが建立されていた。
  • 2009年8月にUR都市機構「阪南団地」跡地の東側にUR都市機構「サンヴァリエあべの阪南」が建設された。
  • 2014年11月に「阪南団地」跡地に「セントラルスクエア北畠店」、中央部分に「ブランズシティあべの王子町」等がオープンした。
    • セントラルスクエア北畠店の北西角には「大阪高等学校のあと」の石碑が設置されている。
  • 1972年には大阪高等学校開校50年を記念して阪大豊中キャンパス内に「大高の森」が造営されている。

豊中キャンパス Edit

  • 旧制浪速高等学校待兼山校地。
    • 大阪府豊能郡豊中村(その後町制を施行、さらに1936年市制施行により豊中市)の旧制府立大阪医大(大阪帝国大学医学部の前身)予科跡地に設置された(待兼山校地)。
    • 待兼山校地は第二次世界大戦中軍需工場として一部接収されるなどしたものの、新制大阪大学の豊中キャンパスとして継承され、その校舎は「一般教養部北校」となった。
    • 現在も豊中キャンパスに残る浪高時代の建造物としては、旧高等科本館や弓道場などがあるが、特に旧本館(1929年建造)は「イ号館」と呼ばれ、阪大の全学共通教育機構本館・総合学術博物館として現在も使用され、2004年には国の登録有形文化財に登録されている。その他にも同キャンパス内には「浪高庭園」など旧制時代を記念するモニュメントがいくつか建立されている。
    • 2010年5月27日には、浪高創立85周年と阪大創立80周年(2011年)記念として、待兼山庭園に「旧制浪高生の像」と、「まちかね童子像」が竣工した。
  • 一年生全学部 二年生以降、工学部医学部・歯学部・薬学部・人間科学部・外国語学部を除くすべての学部が存在する。
  • 比較的綺麗なキャンパスであり女子もいるので楽しい大学生活が送れるだろう。

中之島キャンパス(廃止) Edit

  • かつて理学部・医学部・歯学部、大学本部があった。
  • 1993年の医学部・同附属病院の吹田キャンパス移転を最後に、中之島から大阪大学の姿が消えた。
  • 2004年4月、跡地に大阪大学中之島センターが開設された。

吹田キャンパス Edit

箕面キャンパス Edit

入試 Edit

  • 教養部は作成せず文学部・理学部などの教員が関連する科目の作問・採点を作成していた。
  • 駿台では阪大対策のコースや通期、講習での授業がある他、『阪大実戦模試』や『阪大突破レクチャー』などが行われる。駿台校内外のを問わず多くの生徒が受講する。
    • 京大と同様に駿台に限らず人気難関大であることから、いい食い物にされている。
  • 2018年1月、2017年度の入試(物理)での採点ミスが発覚し、追加合格者を出す事態となった。
    • この件に関して駿台の解答速報担当であった古大工晴彦先生は早くからこのミスを指摘してきたが、試験から一年近く経ってようやく阪大がミスを認め、センター試験一週間前にもかかわらず前年度の入試で30人(工学部19人、理学部4人、医学部2人、薬学部2人、基礎工学部2人、歯学部1人)もの追加合格者が出ることになった。
      • これは他の大学ではあまりなされていない、解答を公表していることから起こったことであり、このほかにも設問意図などを公表していたことを踏まえると、受験生の事を考えている大学だと言える。
    • さらにこの1ヶ月後、京大でも2017年度の入試で物理に出題ミスがあったことを認め、こちらでも追加合格者が出る事態となった。
  • なお、河合塾英語科講師で「進学塾ビッグバン」代表でもある松原好之先生は、「東大、京大は、努力だけではどうしても合格できない面がありますが、大阪大学以下なら努力すれば合格できる、というのが受験業界の不文律です。」*1と述べているが、ちょっと阪大をナメすぎである。

概要 Edit

出身者 Edit

  • 関西の講師もここ出身の人は京大と同じく多い。
    • 英語科:霜康司先生、沖良志博先生、
    • 数学科:吉岡高志先生、三森司先生、中井大輔先生、
    • 物理科:古大工晴彦先生、後藤舞子先生(工学部電子情報エネルギー工学科*2卒業。大学院工学研究科博士前期課程(環境エネルギー工学専攻)修了。)
    • 化学科:山下幸久先生、
    • 生物科:森田亮一朗先生、
    • 日本史科:野田恵先生、
    • 倫理科:東暁雄先生(工学部化学科中退。法学部法学科(法哲学専攻)卒業。大学院文学研究科博士後期課程修了。)
  • 大阪外国語大学(現・大阪大学外国語学部)出身
    • 英語科:伊藤隆之先生
    • 地理科:小松英介先生




*1 松原好之・倉山満『偏差値40の受験生が3か月で一流大学に合格する本』(扶桑社、2014年)
*2 現・環境・エネルギー工学科エネルギー量⼦⼯学コース