安田亨 のバックアップ(No.6)


安田亨(やすだ とおる)は、駿台予備学校数学科講師

経歴 Edit

  • 愛知県生まれ。
  • 愛知県立明和高等学校卒業。
  • 東京大学工学部機械工学科卒業。

担当授業(西日本) Edit

人物(西日本) Edit

  • かつての3Yの一柱。
  • 元々は代ゼミの数学講師だったが、駿台に移籍した。
    • 安田先生の移籍により、駿台は黒大数系、代ゼミは月刊大数系という系譜が曖昧となった。
  • 2011年度までは名古屋校にも出講していたが、大数の執筆に専念するために東京に引っ越したので、現在は関東の校舎浜松校にのみ出講している。
  • 関西地区から離れて久しい現在でも『大学への数学』や著書で特に上位クラスでその名は知られている。
    • 著書は自身の体験談も含まれた独特なものが多い。
  • 「安田の公式」なる定理を発見したことでも有名。
    • 最近は執筆業等で多忙のため、関東駿台でも第一線を退きつつあるらしい。
  • 数学科池谷哲先生などの雑談に登場する事も多く、関西駿台の数学科にも多大な影響を与えている。
    • しかし、三森司先生とは犬猿の仲だそうだ。
    • どうやら関西駿台に出講していた時代に、三森司先生との確執が原因で冷遇されたらしい。そしてそのことが師を関西から遠ざける原因のひとつになってしまったとか。
  • なお、師の授業に興味のある人はかつては大数ゼミの季節講習(大阪会場)を取ると良かったが、大数ゼミの大阪会場が閉まってしまったため関西で師の授業を受けることはできなくなってしまった。

安田亨(やすだ とおる、1953年-)は、駿台予備学校数学科講師。大数ゼミ講師。大阪桐蔭高等学校顧問・講師。市谷校舎,浜松校に出講。

経歴 Edit

  • 駿台予備学校講師(1994 - 年度)。
  • 大数ゼミ講師
  • ハイスクール@will講師

授業 Edit

  • 「はい、こんにちは。」と言ってから授業に入る。
  • テキストの解説プリントを毎授業で配った上で、板書して説明するスタイル。
    • プリントには定義や関連問題として過去問なども載せていることがある。
    • テキストの解説プリントを見ながら、板書して説明するが、計算ミスが多かったり、板書の途中で考え込んだりすることもある。恐らく予習は綿密にしてこないタイプの講師かもしれない。
      予習をして来ないどころか前回までのことを忘れてしまっている。
    • なお、テキストの解説プリントを配るために、毎回チャイムの鳴る数分前に教室に来る。
  • 板書はきれいではないので注意。
    プリントを見ながら板書している。
    • ちなみに、黒板に板書する時に「これ落書きだから写さなくていいよ」といって解答以外のことをかいたりする。書いてすぐ消すが、ちゃんと書いておいた方がいいこともある。
      時間がないと適当に答えだけ書いて終わらせてしまう。
  • 自虐ネタをよく言う。
    • 2013年度の大数ゼミの初回の授業で第一声に「どうも、口下手な安田です」と言ったりする。
    • 代ゼミから駿台に移籍してからはパッとしないと自ら言ったりする。
  • 喋りに詰まってしまうこともあり、あまり弁がたつほうではないと言う声も。
  • 口下手さのせいで説明が分かりにくいと思われる所も少なくないという意見もある。
  • 自虐的な師の発言を真に受けて「口下手なんだ」と色眼鏡でみがちになってしまう生徒も多い。
  • とは言え、かなりの実力の持ち主であることは間違いない。
  • 雑談で他国の数学教科書の話や、入試の採点事情・大学教授の話などをする。
    • 特に入試に関する話は「答えさえ出せば良い問題」と「記述をきちんと書くべき問題」についての実戦的なコメントが多く、試験場で「受かるため」の問題への向き合い方を教えてくれるのでためになる。
      • 師曰く「入試はあくまで相対評価なので、受験生の出来が悪ければ雑な解答でも丸になるんです。」とのこと。
    • 授業中には大学教授から聞いた入試に関連する話(採点基準や模範解答についてなど)や国際的な数学の基準から見た数学の話(時に高校での教え方に疑問を呈したりもする)などをしてくださる。
    • 数学XS?§2の(217)の解説で「これ、一応解答は作って載せておきましたけど、京大の偉い人が『これ自明でしょ』って言ってたし、君らも困ったら自明って書いていいと思いますよ。京大の偉い人が言ってたし。」と発言した。ちなみにその人は既に退官している。
  • 皮肉屋な一面がある
    • 自分に対して皮肉な目で見れば下記のような自虐的な発言になり、他者に対して皮肉な目でみれば毒舌な発言につながる。参考書を読んでいてもうかがい知ることができる。
    • 現在は御年で丸くなったとおもわれるが、他講師、他の予備校、市販の参考書(数○出版や旺○社や東○出版までも)批判をよくしていた。それがまた笑えるのだったが。
      • 大数ゼミの講義で「数学講師は答え丸写しして読み上げてる人ばかり」と発言した。(その後駿台は別で、森師や雲師は実力十分だとフォローを入れた)
    • 下記人物欄にある山本矩一郎氏に対しても、尊敬一辺倒ではなく、毒をはく場面もあった。
    • 雲幸一郎師ほどではないが私立文系に対しての評価は厳しかった。
      「私立文系でいいのは早稲田政経か慶應経済くらい。」と
  • 終講日は歌を歌って激励していたことがあった。
    • 駿台移籍時に「歌ってもいいか?」と職員に聞いたら、「いいですけど、うち(駿台)の生徒はそういうの受け付けないですから。」と言われたそう。
  • 自然な発想から生まれる解法よりも、高級な知識を利用した解法を紹介することが多いと言う声も。
    • 『東大数学で1点でも多く取る方法 』には生徒でも書けそうな答案・解答をこころがけたとあるので、この意見の信憑性は不明。
    • 今では基本的な知識で難問も処理できる・基本的な知識を正しく応用すれば難問も解けるという姿勢が好まれるが、かつては、まず思いつかないようなエレガントな解法・高級な知識を利用した解法が好まれる時代もあった。
  • 上記の通り、実力も実績も十分な講師である。
  • 質問対応はやや冷たい。

担当授業 Edit

通期

人物 Edit

  • 大学受験の数学の基盤は、黒大数派と山本矩一郎先生と安田亨先生ら月刊大数~代ゼミ派の二強が影響していると言われている。
  • 受験業界において安田の定理(公式)も有名である。
  • 月刊『大学への数学』(東京出版)執筆者。
    • かつての同誌編集長山本矩一郎氏を師と崇める。
      • 山本矩一郎氏は、昭和時代の受験数学業界における伝説の有名人である。
      • 師に限らず、数学講師で山本矩一郎氏に敬意を抱いている講師は少なくない。特に代ゼミにかかわりのある数学講師はその傾向が強い。
      • 山本矩一郎氏の後を追って、牛尾徹朗氏とともに大数から代ゼミに移籍した。
      • 1985年の全面改訂以前の旧々版の「新数学演習」の巻頭言は、山本(p.2「本書の成り立ち」)、牛尾(p.4「高校数学の魅力」)、安田(p.6「ちょっとまってください」)の三氏が書いていた。
      • 安田師と森茂樹師が代ゼミで数学講師をしていたのは、(代ゼミで講師をしていた)山本矩一郎氏の縁による。二人は山本矩一郎氏譲りのテクニックとして、マイク?についた紐を使って黒板に円を描くことができる。
    • 高校時代に『大学への数学』を見つけ、それから数学の勉強に明け暮れる。
    • 大学生の時から大数編集部でアルバイトをしていた。
    • 代ゼミ移籍後は絶縁状態だったようだが、駿台移籍後に執筆者に復活した。
      というのは間違いで執筆再開は平成3(1991)年からである。
  • 受験業界では著名で、今や大御所の一人。
    • 全国大学入試問題正解 数学』(旺文社)解説委員としての仕事や月刊「大学への数学」誌(東京出版)の連載でよく知られている。
    • 数学講師で師に敬意を抱いている講師は少なくない。特に代ゼミに関わりのある数学講師はその傾向が強い。
    • もっとも、受験業界やあるいは大数が好きな人の間で有名な人物だが、駿台で教えていることはあまり知られていない(要出典)。
  • かつては、代々木ゼミナールの看板講師だった。
    • 1990年度の東大理系コース(SAクラス)における山本矩一郎、安田亨、牛尾徹朗、森茂樹、定松勝幸という布陣は、代ゼミ史上最強と言われている。
    • 代ゼミ時代は山本矩一郎先生の跡を継ぎ「東大理系数学ゼミ」(単科・講習)を担当していた(後任は森茂樹師)。
    • 代ゼミ時代は東大模試の出題も担当しており、過去問の焼き直しに過ぎない他予備校とは異なり、新作問題を出題して評判がよかった。
    • 代ゼミ時代の年俸はプロ野球の1軍選手並みであったと(1990年代)。
    • 代ゼミ時代は、講義中の雑談で度々、駿台をバカにする発言をしていた。
  • 1994年度に代ゼミから駿台に電撃移籍した。
    • 大学の先輩に当たる長岡亮介師の伝手で代ゼミから駿台に移籍したらしい。
      • 長岡亮師が1991年度の講義中に「代ゼミのYが会いにきた。」と発言。講習も見学に来ていた。
    • 駿台に来てからはパッとしない。」は師の定番の自虐ネタである。
      • 実際、パッとしてなかったが、『大学への数学』誌への執筆復帰、および旺盛な参考書執筆活動で、近年、知名度が回復した。
  • 駿台移籍当初は、大阪校にも出講していた。
    • 関西数学科では3Yと称され、関西地区の講師と勘違いしている人もいる。
    • が、関西地区の数学科講師陣から冷遇されていたそう。
    • 特に、関西地区数学科では重鎮である三森司師とは犬猿の仲らしい(上記のように冷遇された経緯も影響しているよう)。教壇で育毛剤を購入した話をし、使えそうならば、三森師にも紹介しようかと生徒に向かって言っていた。
    • ちなみに、現在では大阪校では教えていないが、大数ゼミ夏期講習・冬期講習では大阪会場にも出講しているいた。
  • 元『全国大学入試問題正解 数学』(旺文社)解説委員(巻頭でその年の傾向を解説する、編集責任者・監修のような立場)。
    • それもあって、各大学の過去の類題の出題履歴、入試数学の流行に詳しい。
      • 安田師だけではないのだが、一部の予備校の講師は入試問題マニアであり、数十年前の入試問題で話が盛りあがったりする不思議な、楽しそうな人種である。
    • 全国大学入試問題正解の顧問を務めてきたが、2014年度からは入試問題の解答集を自分の会社で自費出版*1している。
  • 長野県の某私立学校にも出講しているとか。
  • 大学教授の知り合いが多く、地方の大学の入試問題の作成をしていたこともあるらしい。
  • 独特な雰囲気の参考書の執筆や大数での連載などを現在でも盛んに行っている。
    • 単に解説が丁寧というのとは違って、師自身の学生時代の体験を語り出すなどあまり受験参考書っぽくない饒舌で不思議な雰囲気の参考書を多数執筆している。
    • 特に『東大数学で1点でも多く取る方法 理系編』(東京出版)『東大数学で1点でも多く取る方法 文系編』(東京出版)は非常に安田色の強い参考書であり、自身の若い頃の話が多く書かれている。
    • 自身の書籍はTeXで編集することが多い。
    • 全国大学入試問題正解に毎年執筆していた他、自身の学生時代の体験や、雑談、イラストの詰まった独特な雰囲気の参考書を多く出版している。別解の紹介も手厚い。
  • 師は俗に安田の定理と呼ばれている次のような定理を発見した。
    • g(x)/h(x)がx=aで極値を取るとき、g(a)/h(a)=g´'(a)/h´'(a)が成り立つ。(ただし、h'(a)≠0)
    • この定理は東京出版の『一対一対応の演習』や、他の著者の数学参考書にも取り入れられている。
    • 代入計算時、計算量が減るので便利である。
  • 「すうじあむ」というサイトに本人名義で書き込んでいらっしゃる。
    • 相当の長文で熱心に持論を展開していることもあるが,特有のユーモアが原因で揉めることもなお,最近はあまり書き込みがない。
  • 2017年の大数ゼミで、名古屋大の解答速報について言及し、師の持ってる参考書に同じ問題が載っていたそう。解答速報作成者が安田師とその話題になった際「その参考書を持ってる」言っていたので、「そのやり方覚えてた?」と師が聞くと、「覚えてないです」と返されショックだったそう。「数学はやはり印象が強くないと忘れます」とおっしゃった。
  • 大数ゼミにて駿台の高3スーパー数学についても言及、関西地区だと毎回テストをする一方なぜ関東はやらないのだと、少しあきれていた。それに加えて代ゼミは終わったと仰った。
  • 東大の入試では、理類数学(1日目)は6題のうち完答は2題しかできなかったそう。2日目の試験(理科2科目・英語)がしっかりできたので、合格できたと語っている。
  • 時間割表に記載される師の名前は、安田(亨)と(他に安田とつく講師はいないはずだが)フルネームである。
  • エール出版社の『私の大学合格予備校作戦』(年度版,現在は休刊中)ではなぜかずっと「安田亮」としつこく誤記され続けていた。
  • 趣味はバイク、ミュージカルの観賞。
    • 2006年12月には、朝日新聞夕刊の「ニッポン人脈記」で紹介された。
  • バツ3、4人目の奥さんとは上手く言ってる。離婚の数学的帰納法、という師の自虐ネタは有名。
  • 息子と娘が一人ずついる。
    • 息子は代ゼミでアルバイトをしていたらしい。バツ3である。
  • 甥に精神科医のゆうきゆう氏がいる。
  • 最近ではYouTubeチャンネルを開設して、師自身が『うれしたのし東大数学』(ホクソム)の解説をしている。師の華麗なるユーチューバーデビューである。
    • お年のせいか話に「えーっと」が多くて、ややつかえている印象である。
  • 2020年に初めて、ホクソムとして、「東大数学ハイパー模試」を自宅受験形式(時間無制限)で開催した。問題の難易度は非常に高く、かつ最新の入試を意識した、かなり質の高いものだった。採点、解答解説も非常に充実していた。2021年以降も開催されることがあれば、かなり良い勉強になるので、受けてみることをオススメする。

著書 Edit

学習参考書 Edit

  • 『大学への数学 新数学演習(旧版)』(東京出版)
    • 巻頭言を、後に代々木ゼミナールに移籍する山本矩一郎・安田亨・牛尾徹朗の三氏が書いていた。
    • 1985年の全面改訂以前の旧々版の「新数学演習」の巻頭言は、山本(p.2「本書の成り立ち」)、牛尾(p.4「高校数学の魅力」)、安田(p.6「ちょっとまってください」)の三氏が書いていた。
  • 『大学への数学 理系・新作問題演習』(東京出版)
    • 演習編の§1数と式、§4行列と1次変換を担当。
  • 『数学Ⅲ(初級・中級・上級)問題集』(代々木ライブラリー、1983年)
    • 当時の教育課程末期に発売されたため、すぐに絶版になった。
  • 『安田の微分・積分(初級・中級・上級)問題集』(代々木ライブラリー、1985年)
    • 上記の改題・再版。
    • 現在でもいまだにプレミアム価格で売買されている。
    • Wikipediaでは「廃刊」となっているが、「絶版」が正しい日本語であろう。
  • 『大学入試傾向と対策11 確率・統計 60年受験用』(旺文社、1984年)
  • 『大学入試 必修 安田の確率・統計』(旺文社、1988年2月15日)
    • 上記『傾向と対策 確率・統計』の改題・再版。
  • 『難関校突破ための 基礎解析特講120』(旺文社、1985年3月)
    • 土師政雄師が執筆していた「標準問題精講」シリーズの上位サブセットシリーズの一冊(現在の「上級問題精講」シリーズに相当する)。
    • 同シリーズの名著、坂間勇師の物理、三國均師の化学と比べると、ややマイナーな存在だった。
    • ちなみに「代数・幾何」は本部均先生だった。
  • 安田亨が選ぶ センスをみがく良問54 数学I・A』(旺文社、2007年10月)
  • 『入試数学伝説の良問100―良い問題で良い解法を学ぶ(ブルーバックス)』(講談社、2003年4月19日)
  • 『ハッと目覚める確率』(東京出版)
  • 『東大数学で1点でも多く取る方法 理系編』(東京出版)
  • 『東大数学で1点でも多く取る方法 文系編』(東京出版)
  • 『2週間で完成! 整数問題』(東京書籍、2013年5月15日)
  • 『うれしたのし東大数学』(ホクソム)
    • YouTubeチャンネルで、師自身が本書の解説をしている。
  • 理系の難問徹底攻略




*1 安田亨とそのグループによる本の夢を作る会社(株式会社ホクソム)