化学特講III(有機化学) のバックアップ(No.5)


夏期講習

 

設置校舎 Edit

概要 Edit

  • 化学特講I(計算問題)」と並ぶ駿台の伝統講座。
    • 当初は、有機化学が『化学特講Ⅰ』(北山一編)で、計算問題が『化学特講Ⅱ』(石川正明編)であった。
  • 夏期講習の有機化学には、他に初学者向けの『夏からの有機化学』や映像講座『有機化学?』もある。
    • 高3スーパー化学α?』では前期で、高卒生はPart2後期で有機化学を扱うので、『化学特講I(計算問題)』ほどの圧倒的な人気はない。
    • よく言えば、有機化学は選択の幅がある。

特徴 Edit

  • テキストは極めて分厚いが、内容面では夏期の有機化学の講座の中では一番無難かもしれない。
    • 夏からの有機化学』は、基礎から始まるのでオススメ。
    • 映像講座の『有機化学』は、12コマという限られた時間で、電子論を使いながら有機化学全体を見通す。授業のテンポ・時間共に厳しく、付いて行くのが非常に大変である。また、網羅性が低い割りに入試に関係のないところを掘り下げるので優先度は低い。
  • 分量に負けず準備学習を徹底できれば初心者でもしっかり付いて行け、一通りこなすことができれば少なくとも有機の前半分野(脂肪族・芳香族)は完全攻略できる。
    • しかしこの場合、他科目の学習時間の相当量を犠牲にすることになるだろう。
  • 電子論はあまり用いずに有機の前半分野(脂肪族・芳香族)の実力を養成する。
    • 他の『特講』と違って基礎的な事項も多く扱い、講義中心で問題演習などはあまりやらないため、苦手な人も受講検討しやすい。
  • 超難関大学向けの授業ということもあり、また高卒生であれば有機は後期に授業があるので、受講する必要有とするか無とするかは、人による。
    • 受講をすすめる意見としては以下のようなものがある
      • 東大、京大、東北大など有機最難関大学を志望する人で後期からでは間に合わないと思う人は受講してみるのも一つの手だろう。
      • 既に有機分野の基礎的な知識(有機電子論に関係なく)がある程度理解できていて、費用的、時間的に余裕があるならば、十分受講を検討する価値がある。こういう人の場合は、『夏からの有機化学』や映像授業の『有機化学』よりこの講座を取るとよい。
      • 有機化学を体系的に学び、しっかり基礎力をつけたいなら時間のある夏の時期に固めとくのも良い。
    • 受講しなくてもいいという意見には以下のようなものがある。
      • この講座自体が東大、京大、東北大など有機最難問を出す大学を志望する生徒向けとなっているのでそれ以外の大学を志望する人にはオーバーワークかもしれない。
      • 有機は後期Part2でやるので、高卒校内生はほぼ受講する必要がない。
      • 現役Sα生も前期と内容が被るので、前期の復習に注力すべきとのこと。(吉田師談)
      • 前期の『高3スーパー化学α』『高3エクストラ化学』のテキストの方が難しく、内容も被っているため現役Sα生は取らなくて良い。それよりも前期の復習をちゃんとやってほしいとのこと。毎年そうは言いつつもかなりの数の生徒が『化学特講III』を受講し、ほとんどの生徒は「前期授業とほぼ同じだった」と言うとのこと。(中村師談)
      • 実際、高3Sαは前期で天然有機と高分子化合物まで終わらせるのに対し、この講座は芳香族までしか扱わない。
      • ただ講座の問題数は過剰すぎるくらい多いので、そこは高3Sαとは違う。
  • 夏からの有機化学』と『化学特講III(有機化学)』どちらをとるべきかでも意見は割れている。多少の背伸びはしてもよいという意見のほうがやや優勢ではある。
    • 有機は苦手だけど得意にしたいと考えるのであれば夏からの有機化学橋爪健作や増田重治で受講した方がちゃんと基本的なところも確認しつつ、無理に受講した特講Ⅲよりも最終的な学力の到達点は高いのでおすすめ。
    • 一方で、特講Ⅲに関しては他の特講と違い、よほど苦手でない限り『夏からの有機化学』より特講Ⅲのほうがよいという声も多い。
      • 分量に負けず準備学習を徹底できれば初心者でもしっかり付いて行け、一通りこなすことができれば少なくとも有機の前半分野(脂肪族・芳香族)は完全攻略できる(しかしこの場合、他科目の学習時間の相当量を犠牲にすることになる)。
  • 構造決定だけをやりたい等であれば『【短期集中】有機化学演習』を受講することが好ましいという声もある。
    • だが、それならわざわざ講習を取らないで、駿台文庫の『有機化学演習』KADOKAWAの『ここで差がつく 有機化合物の構造決定問題の要点・演習』を解く方が時間やコストパフォーマンス的には良いかもしれない。

テキスト Edit

  • テキスト作成者は星本悦司先生。
    • 北山一→鎌田真彰( - 2010年度)→星本悦司(2011年度 - )
    • 2006年度の鎌田師移籍後も5年間はそのまま使用された。
    • 星本師が、かつて市谷校舎で開講していた特設単科講座「有機化学の攻略」のテキストが元になっている。
    • そのうち、増田師作成になるのではないかと言われている。
  • テキストは異常なほど分厚い。
    • 驚異の390ページ。
  • 市販の参考書を凌駕する詳しさで大変良質。
    • わからない時の辞書としても機能する。
  • 演習問題は10題、自習問題は約60題収録されている。
  • テキスト後半には、完全な初心者向けの知識やトレーニングのページまであり、まさに至れり尽くせり。
  • 2016年度までは「解答・解説集」が別冊だった。
    • 一冊になり印刷は綺麗になった。
  • 欠点は、分厚いにもかかわらず索引がないことや、誤植が多いことくらいだろう。
  • ただ、星本師編集になってからは、電子論はあまり重視されていない。
    • 山下幸久先生は、テキスト改編に伴い自ら担当を降りた。
  • ちなみに、2016年度までは、100ページ予習を進めるよう前書きにあり、この初日の予習が終わらないのであれば授業についていくのは少し厳しかったが、2017年度のテキストからこの記述は削除された。
  • 関東勢の多くの講師はテキストは問題を見るくらいにしか使用しない。
    • ので、問題ページだけコピーして持っていくと軽くて良いかもしれない。

授業 Edit

授業

  • レベル:5-8
  • 有機の前半分野(脂肪族・芳香族)を扱う。
  • HG授業である。
    • 授業は内容の濃いものとなるが、その分授業でやることが多く、HGながら授業展開は早いので注意。

担当講師 Edit

 山下幸久先生もかつては担当していたが、テキスト改編に伴い自ら担当を降りた。

 

星本悦司

  • 本人の意向により記載なし。
  • テキスト作成者。
 

嶋田竜人
大阪南校神戸校

  • 初日は約20分、2日目以降は夜の講座だと21:30まで延長し、【準スーパーHG】化する(4.5コマ/日)。
  • 「非常に優れたテキストです」と賞賛しつつも自身の作成したプリント(10枚程度/日)で授業する。
  • 演習問題以外でテキストは一切使わない。
  • 電子論を使って解説をする。電子論を学びたいなら師の担当分で受講を検討しても良いかもしれない。
    • 電子論を基礎から教えてもらえるので、初学でもテキストで混成軌道を自習しておけば難なく吸収できるだろう。
  • 「テキストの問題を最初からやろうとすると必ず挫折しますので、僕のプリントを読みながら例題だけをやって、それから苦手な所だけ自習問題をしてください。」とのこと。
  • 締め切る可能性がある。
 

伊達正人
西大寺校名古屋校丸の内校浜松校

  • プリントを使い授業をする。
  • 有機電子論を用いて各有機反応の解説→テキストの演習問題解説といった流れで進めて行く。
 

仲森敏夫
京都南校大阪校上本町校

  • 「やることがいっぱいで時間もキツキツなので延長は許してください」と仰り最低でも10分は延長する。
  • また、授業はほぼ板書で行い、量も凄く多い故にノートがカオスな状態になるので、手早く別紙に写しておいて家でゆっくりノートにまとめると良いだろう。
    • ただ、手早く説明が終わるものに関してはプリントを使う時もある。
  • 基本的にはテキストに沿って授業を進める。テキストに書いてある内容を噛み砕いて分かりやすく説明してくれるので、苦手な人でも付いて行けるだろう。
  • しかし、偶に「これは知ってますよね?」と仰り説明を飛ばす部分もあるので初学者は予めテキストを通し読みしてから授業を受けるのが良い。
 

松浦寛之
京都校

 

高田幹士
広島校

 

所裕之
福岡校

設置講座 Edit

《2019年度》

校舎期間講師備考
京都校E1
G1松浦寛之
京都南校B3仲森敏夫
大阪校A1
H3仲森敏夫
大阪南校H3
J3嶋田竜人
上本町校F3仲森敏夫
神戸校B1
D1嶋田竜人
西大寺校H3伊達正人
名古屋校C1伊達正人
E1
丸の内校J3伊達正人
浜松校D1伊達正人
広島校G1高田幹士
福岡校B1所裕之